私の年賀状にしては珍しく、世を言祝ぐ内容になっている
と、自分では思っているのだが……
方形デザインの追求。ここにさらにラインを加えた案も検討したが、
デザインとしての格好良さを追求するのは不純と排除した。
最小限度の抽象という静寂の果てに花は咲くか。子らの歓声は聞こえるか。
<添付詩>
冬の訪れ
白き雪は降積む
冬になり柑子は実る
* * *
雪が街を白く染める
人の視界を白く染める
人の心も白く染める
そうして
逝く年の物語を埋める
子らは柑子を食み冬を越す
* * *
白き心もて見よ
子らは柑子を食み力をつける
そうして白き冬を越す