<ポスター文面>
三島由紀夫 大正十四年生まれ。少年
時から作家を志望。十六歳で『花ざか
りの森』執筆後『仮面の告白』『金閣
寺』等の名作を発表。昭和四十五年、
自衛隊市ヶ谷駐屯地にて割腹自殺。
彼の人生、作品に対する評価は、そ
の自己表現の過激さゆえに大きく分か
れることだろう。しかし彼という存在
を否定的に見るにせよ肯定的に見るに
せよ、このことだけは否定の余地は無
い。書かれなければ時間の流れの中で
忘れられ、泡沫のように消えてしまっ
たであろう彼の一つの顔が、その作品
の中に、確かに、刻印されている
人間は多かれ少なかれ、自己顕示欲
というものを持っている。自分を表現
し、理解されたいという欲求を持って
いる。自分を表現する手段を持ってい
る人は幸福だ。そして自分を表現する
手段の一つとして、私達は文字という
ものを提案したい。
いつの日もその手に表現の手段を
Express Yourself.