これにて本レポートは終わるが、本レポートが論じようとしたことは 決して論じきられてはいない。個々の論点を掘り下げる必要もあろう し、実証的に議論と現実社会との整合性を検証する作業も必要となろ う。また第4章で示された可能性はこれから追求すべき性質のもので あるし、本レポートが個人アイデンティティと名付けたものについて、 心理学・哲学の成果もふまえて、検討し直す必要もある。これらは今 後の課題である。